近年、出生前診断および検査技術はさらに進展・普及しつつあります。このままでは、「障害は発見して排除するべき」という考え方があたりまえのように受けとめられ、「いのちの選択」や障害者への差別が広がっていくのではないかと懸念しています。
私たちは、障害のある子を産み育てる中で、さまざまな差別や偏見の実情を知るとともに、障害をもって生まれたがゆえの豊かな人生があることも実感しています。
障害のある子の排除があたりまえとならないように、このような検査技術のありかたについて慎重に議論し、出生前診断の技術の提供を制限できるルール・制度の確立を求めていきます。
また、出生前診断について、事前に十分な説明や相談がなされること、妊娠中から出産後も継続的にサポートが受けられるような体制、人材の確保を求めていきます。
同時に、人々が互いの多様性を受け入れ、疾患や障害があっても安心して産み、育て、暮らすことのできる社会となるよう、私たちは努めていきます。