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先天性四肢障害児父母の会

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父母の会宣言

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先天性四肢障害児父母の会'99年宣言

 私たちは、「障害」をもって生まれたわが子が、ありのままの姿でのびのび暮らせるような社会をめざす立場から、“生命の選別”につながる「出生前診断」技術の進展に深い懸念を示し、障害者=不幸の図式、偏見の中で、「障害」を理由とした中絶を合法化する「胎児条項」の導入に反対します。

 「障害をもって生まれても良いではないか」・「障害=不幸ではない」ということを、私たちは「障害」のあるわが子とともに生きてきた中で、確信を深めてきました。しかし、急速な生殖医療・出生前参斬の技術の進展で、胎児・受精紳の段階で「障害」の有無や確率が否応なしに判るようになってきています。超音波診断は、ほとんど日常の診断と化していますし、新たにトリプルマーカーテストや着床前診断も登場しつつあります。しかも、診断の結果によっては、充分に考えるいとまも説明もなく、わが子の生命を実感する前に産む・産まないという重大な選択を、「自己決定」させられようとしています。

 そうした中で、「障害は不幸である」・「障害者が生きにくい社会だから」・「障害児は手がかかるから」・「障害者は社会の負担になるから」等々、健常者(多数者)の功利的な考えを下支えにして、多くの中絶が行われているのは紛れもない現実です。今、問題にしなければならないのは、障害者を排除しようとするこのような社会的な差別=障害であり、これらこそが「障害者」の生さにくい社会にしているということ、診断によって判った「障害」のある生命を合法的に中絶できる胎児条項の導入論を、助長しているという ことではないでしょうか。

 そもそも「障害」と人間の幸・不幸とは、別問題のはずです。「障害」の有る無しにかかわらず私たちは、一日の中でも、一生でも、幸せな時もあり、不幸な時もあります。しかし、何故か「障害」と「不幸」が一体となって、「障害児」とその家庭は必ず暗く不幸な生活をしているかのような予断と侮見があるのではないでしょうか。

 「生きるに値しない生命」などありません。すべての人がそれぞれの違いを認めあい、ハンディを支えあいながら、互いに個性と人格を尊重して生きていける人間的な社会を創ることをめざしていく中で、「生命の質によるふるい分け」・「選択的中絶」と切り離せない「出生前診断」に強い疑問を呈するとともに、「選択的中絶」を公認、推奨しかねない「胎児条項」の法制化には反対の声をあげていきましょう。


先天性四肢障害児父母の会

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